漫画が好き〜『あさみの花』
学生時代に大好きなだった作家さんの漫画に三十年経って再び読めるとは長生きして良かったと思った。
樹村みのりの漫画というより小説に近いものを感じ、夢中で読んだ。
今回読んだ『あさみの花』は1920年の冤罪事件かベースになっている。共産主義や移民という色眼鏡で裁判が進んでいくのを若い女性の視点から描いている。
ベテラン女性記者の
現行の法律制度が完璧というわけではないけれど、いつか時が進んで不備な点が修正されるまで、この法律制度の下に裁判は行われ実行されていかなければならない。ーーーというのが現状なのでしょうね。
というセリフが今読んでも古くない。
表題の他に『かけ足東ヨーロッパ』と『マルタとリーザ』
『かけ足東ヨーロッパ』は作者の東ヨーロッパ旅行記だ。まだドイツが東西に分断されていた40年ほど前の、強制収容所などが描かれている。
『マルタとリーザ』は強制収容所の二人の女性の話。ベースはポーランドの作家のパサジェカ。
こうした良質な古い漫画が電子書籍化されるのは嬉しい。キンドル読み放題に入っているので、若い人にも読んでもらいたいと婆は思う。
- あざみの花
- ビーグリー
- 2017-05-26
- Kindle本